利用するなら知っとこ！「出会い系サイト規制法」のすべて
年齢層を問わず、誰でも異性との出会いを求めることができる「出会い系サイト」
現在では出会い系サイトをきっかけに交際に発展するカップルが増え、今までに抱かれていたダークなイメージは薄れつつあります。
さらに最近の出会い系サイトはSNSに特化しているだけでなく、独自のコミュニティ機能を設けていることもあり、注目すべきネットサービスのひとつと言っても過言ではありません。
しかし、そんな便利かつ重宝する出会い系サイトも利用には“ルール”というものがあります。
特に「出会い系サイト規制法」は、サイトを利用するのであれば絶対に知っておくべき法律だと思います。
そこで今回は出会い系サイト規制法について詳しく解説します。
何となく聞いたことはあるけど、詳しい内容は知らないという方、安全に利用するために是非とも知りたいという方はチェックしてみてください。
そもそも「出会い系サイト」の定義とは何か？
「出会い系サイト規制法」とは呼ばれているものの、その正式名称は「インターネット異性紹介事業を利用して児童を誘引する行為の規制等に関する法律」です。
まあ、実際のところはかなり長い法律名なんですけど、主に出会い系サイトにおける規制がメインとなるため、「出会い系サイト規制法」と略されるようになっています。
ちなみにこの出会い系サイト規制法は、平成１５年に制定された法律。
結構前からあったものの、まだその頃は効力が弱かったんですね。
というのも、次第に出会い系サイトにおける犯罪が多発したこともあり、いよいよこの法律を強化せざるを得なくなったわけです。
そして、平成２０年に出会い系サイト事業者に対する規制の強化等を図るため、同法の一部が改正されました。
今、私たちに適用されている出会い系サイト規制法は、平成20年12月１日から施行されているもの、というわけです。
では、出会い系サイト規制法がどのような法律なのか具体的に解説します。
まず、「出会い系サイト規制法」は各サイトに出会い系サイトの定義を求めています。
その内容が以下になります。
定義１：面識のない異性との交際を希望する者（異性交際希望者といいます。）の求めに応じて、その者の異性交際に関する情報をインターネット上の電子掲示板に掲載するサービスを提供していること。定義２：異性交際希望者の異性交際に関する情報を公衆が閲覧できるサービスであること。
定義３：インターネット上の電子掲示板に掲載された情報を閲覧した異性交際希望者が、その情報を掲載した異性交際希望者と電子メール等を利用して相互に連絡することができるようにするサービスであること。
定義４：有償、無償を問わず、これらのサービスを反復継続して提供していること。
ちなみに出会い系サイト事業は「インターネット異性紹介事業」と呼ばれます。この事業は上記の4定義を満たしていないかぎり、出会い系サイトとして運営することができないわけです。
これまでに多くの出会い系サイトを利用してきた人ならお分かりだと思いますが、世の中に溢れている出会い系サイトのほとんどが定義を満たしていない「偽・出会い系サイト」なんです。
そして、その多くが悪質かつ詐欺まがいなサイト。
まあ、こういった背景があるからこそ、出会い系サイト規制法は強化されたわけです。
何らかの法律がなければ無法地帯になってしまいますからね。
また、出会い系サイトを運営する方（インターネット異性紹介事業者）に関する事項というものが以下になります。
早い話が、出会い系サイトを運営するならしっかりと各ユーザーを管理するとともに、登録時に年齢偽証などがないか厳重にチェックしろってことですね。
信頼と実績のある出会い系サイトなら、年齢確認・身元確認をきっちり行うので、それだけ安全に利用できるというわけです。
「出会い系サイト規制法」は利用者にも適用される
「出会い系サイト規制法」と聞くと、誰もが事業者のみに適用される法律だと思っているはずです。
しかし、この法律は事業者だけでなく、出会い系サイトを利用するユーザーにも適用されます。
だからこそ、「自分には関係ない法律」と勘違いしてしまうと非常に危険。
この法律は出会い系サイトに関わっている者なら、誰もが知っておくべき法律と言っていいんです。
では、出会い系サイトを利用するユーザーには、どのような規制が適用されるのか？
それが以下になります。
「出会い系サイトを利用する方に関する事項」
１：出会い系サイトの掲示板に児童を相手方とする異性交際を求める書き込みをすること（禁止誘引行為）は禁止されています（第６条）。
２：出会い系サイトの掲示板に児童を性交の相手方とする交際を求める書き込みをした人や児童を相手方とする金品を目的とした異性交際を求める書き込みをした人は、処罰の対象となります。
３：児童が出会い系サイトを利用することは認められていません。
これらの事項に共通している点は、どれも“児童”を守るということ。
つまり、出会い系サイトにおいて児童を見かけたら通報することはもちろん、関わってはいけないということです。
なかにはロリ目当てで児童を売春するユーザーもいますが、要するにこういったケースを規制し、児童を危険から守るという主旨がこの法律に込められているわけです。
今では規制されているので大きな問題は起こりませんが、かつての無法地帯に近かった頃の出会い系サイトでは、児童が援助交際を希望する投稿がちらほら見られました。
今となっては非常に恐ろしいことだったなと痛感します。
なお、出会い系サイト規制法はさらに児童を守るために、以下の事項を加えています。
「プロバイダ等（出会い系サイトに必要な電気通信役務を提供する事業者）及び保護者に関する事項」
１：プロバイダ等の方は、フィルタリングサービスの提供等に努めなければならないこととされています（第３条第２項及び第３項）。
２：児童の保護者の方は、フィルタリングサービスの利用等に努めなければならないこととされています（第４条）。
びっくりされたかもしれませんが、プロバイダ側にも規制がかかっているというのが現実なんです。
さらに保護者としてもしっかりと児童を管理しなければならない義務を訴えています。
ということで、出会い系サイト規制法は利用するユーザーであれば絶対に知っておくべき法律になります。
知らなかったでは済まされないので、NGとなる行為だけは絶対にやめましょう。
もっともそれを知るには出会い系サイト規制法を理解しなければなりませんが。
もし法律を破ってしまったら・・・
仮に出会い系サイト規制法に反する行為を犯してしまったら、どのような罰則があるのか・・・。
それはこの法律における「罰則」で確認することができます。
「出会い系サイト規制法における罰則」
第三十一条：第十四条又は第十五条第二項第二号の規定による命令に違反した者は、一年以下の懲役若しくは百万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。
第三十二条：次の各号のいずれかに該当する者は、六月以下の懲役又は百万円以下の罰金
に処する。
一 第七条第一項の規定による届出をしないでインターネット異性紹介事業を行った者
二 第九条の規定に違反した者
三 第十三条又は第十五条第二項第一号の規定による指示に違反した者
第三十三条：第六条（第五号を除く。）の規定に違反した者は、百万円以下の罰金に処す
る。
第三十四条：次の各号のいずれかに該当する者は、三十万円以下の罰金に処する。
一 第七条第一項の規定による届出に関し虚偽の届出をし、又は同項の添付書類であって虚偽の記載のあるものを提出した者
二 第七条第二項の規定に違反して届出をせず、若しくは虚偽の届出をし、又は同項の添付書類であって虚偽の記載のあるものを提出した者
三 第十六条の規定による報告若しくは資料の提出をせず、又は虚偽の報告若しくは資料の提出をした者
第三十五条：法人の代表者又は法人若しくは人の代理人、使用人その他の従業者が、その法人又は人の業務に関し、第三十一条、第三十二条又は前条の違反行為をしたときは、行為者を罰するほか、その法人又は人に対しても、各本条の罰金刑を科する。
第三十六条：第二十二条の規定に違反した者は、二十万円以下の過料に処する。
第三十七条：第十九条の規定に違反した者は、十万円以下の過料に処する。
このように法を犯したら痛い罰則が待っています。
もちろん、健全というか普通に利用していれば罰則なんて無縁です。
ただ、アダルトな出会いを求めている方は、特にこの出会い系サイト規制法の内容を理解しておいたほうがいいでしょう。
万が一、ホテルに行くことになった相手が年齢を偽って登録した児童である可能性も少なからずあります。
この場合、児童と知らずに事をしたとしても罪に問われるので注意してください。
そもそも、大人の関係を求めているユーザーはできるかぎり個人情報を与えないようにします。そのなかに児童が含まれていたら、あなたも罪に問われる可能性があるということです。
特に学生などが大人の関係などを求めていたら要注意ですね。
男性としては若い女性とムフムフしたいという欲求から、ついその投稿に返信してしまいたくなるものですが、その女性が児童だったらアウト。
もはや、出会い系サイトを利用するどころの話ではなくなってしまいます・・・。
ということで、できるならアダルトな投稿や募集は避けたほうがいいかなーと。汗
なかには美人局なども存在するので、一般的な投稿に比べるとやっぱりリスキーです。
以上、出会い系サイト規制法のすべてでした。
今後、快適に出会い系サイトを利用するためにも、これを気に「出会い系サイト規制法」の把握に努めてください。
それでは快適な出会い系ライフを～。
