「結婚後、別財布にすると生活が破綻する!?」賢い管理法&考え方
お財布をどう管理していくか…は、結婚前に話し合っておく事を強くおすすめします。
「2人で管理していこう」といったアバウトなものではなく、最低でも、誰が管理するのか?どうやって管理するのか?この2点だけは決めておかなくてはいけません。
特に、誰が管理するのか?については重要です。
”稼ぐ人”よりも”管理する人”のほうがお金を動かす権限を持っていますし、一度管理する側になると、その立場を手放したくない気持ちが強くなるため、後から変更するのも非常に難しいのです。
ここでは、夫婦にとってベストな財布の管理法を探っていきます。
財布はひとつにするべき?それとも別々がいい?
夫婦の財布は一緒ですか?というアンケートを実施したところ、YESと答えた人はほぼ半数だったそうです(マイナビニュース)。
数十年前なら夫が稼いで、妻が管理するという形が一般的でしたが、今や共働き世帯は約6割にもなります。
財布をひとつにするか、別々にすべきか…は、結婚を控えている人なら皆さん気になるところだと思います。
それぞれの特徴を知り、デメリットをどう解消していくかをシミュレーションしていきましょう。
ひとつにまとめる場合は…?
メリット | デメリット |
---|---|
管理(計算)しやすい | 趣味・お小遣いで揉めやすい |
貯金の計画が立てやすい | 管理していない側は収支を把握しづらい |
誰が何を負担するのかで揉めない | 管理していない側は家計に関心を持てない |
お金に関する隠し事がない |
基本的な管理方法
財布をひとつにするなら、夫婦のどちらかが管理するのが普通です。
管理方法は大きく分けて2つあります。
ひとつは、収入を全てひとまとめにして、妻か夫のどちらかが管理する方法です。
一括で管理できるという点がメリットですが、浪費家が管理するとなると失敗するリスクを高めてしまうので、どちらが管理者に向いているかは見極めなくてはいけません。
また、夫が趣味やお小遣いの金額に不満を持ちやすいので、その辺も注意が必要です。
そしてもうひとつは、夫が生活費にあたる分を、毎月妻に渡して管理してもらうという方法。
妻が収入の全てを管理するのではなく、生活費以外は夫の管理になります。
収入がいくらなのかをごまかされていないか…と、揉め事の原因になる事も多いので、倹約家で収入額をしっかり申告してくれる夫でないと務まらない方法と言えます。
あえて不透明にしたほうが良い場合も
財布をひとつにするメリットとして”お金に関する隠し事がないから安心”というものがありますが、”隠し事ができない”という側面もありますよね。
いくら夫婦と言えども、あんまり知られたくない出費はあるでしょうから、お小遣いや趣味に関しては使い道を細かく申告する必要はないとして、あえて不透明にするのはおすすめです。
お金の流れは夫婦で把握できるようにする
お小遣いの使い道は曖昧にしたほうが良いとお話しましたが、生活費は別。管理する側だけではなく、管理されている側も自由にお金の流れが把握できるような仕組みを作りましょう。
たとえば、生活費はネット銀行に入れる、家計簿もオンライン上でつけられるものにするといった工夫で、いつでも自由に確認できます。
人気のオンライン家計簿:Zaim(ザイム)/うきうき家計簿/Money Forward 等
口座を分けて管理するのがおすすめ
生活費と貯金は別々の口座で管理してみてください。
口座を区別する事で、使っても良い金額が明確になりので、ムダな出費を防げます。
貯金は人生設計に大きく影響しますし、何らかの事情で働けなくなった時に蓄えがないと困りますからね。
貯金は、手をつけないものと、もしもの時は使っても良いものとで、更に口座を分けておくとよりお金が貯まりやすい環境を作れるでしょう。
まとめ
財布をひとつにする場合、管理する側に対する信頼は大切ですが、任せっきりにしてしまうのは考えものです。
管理するのはどちらか一方だっととしても、お金の流れは夫婦で確認する習慣は作りましょう。
また、使い道を細かく把握する項目と、あえて不透明にする項目を作る事も大切です。
別々にする場合は…?
メリット | デメリット |
---|---|
結婚前と同じようにお金が使える | ボーナスを生活費に入れてくれない |
プライバシーを守れる | 突然の大きな出費に対応できない |
お金の使い道を知らない事でケンカが減る | 貯金の計画が立てにくい(相手の貯金額が不透明) |
経済面で依存しない関係を作れる | (妊娠、入院など)収入がなくなる期間が不安 |
支払いの割合を決めるのが難しい | |
収入差が原因で揉めやすい |
基本的な管理方法
財布を別々にする場合の管理方法も2つあります。
”生活費用の財布”というものを別で作り、そこに毎月決まった金額を入れるという方法がひとつ目になります。
毎月生活費に入れる金額が決まっているので、不公平な状況は起こりにくい点や、生活費以外の収入は夫婦それぞれで管理する事からお小遣いを多めに確保できる点がメリットです。
そしてもうひとつは、収入に応じて誰が何を支払うのかを決めるという方法もあります。
たとえば、夫は家賃(住宅ローン)や公共料金、通信費…といった固定費を担当し、妻は食費やお小遣いといった変動費を担当するという感じです。
もしくは夫の収入で生活費の全てをまかない、妻の収入は全額貯金に回すというのもおすすめです。
揉め事が増えるリスク
夫婦別財布は、結婚前に近いお金の使い方ができると人気ですが、しっかりルールを決めないと揉め事が多くなるというデメリットもあります。
決められた生活費を払ったら、後は自分のものという感覚が強いですから、突然の出費や相手が支払いに困った時などに、どちらが負担するかで揉める事が多いです。
こうした場合は、やはり収入が多いほうが負担するという例外を作るとスムーズです。
別財布であっても結婚した以上、夫婦のお金という感覚を持つ事はとても大切ですよね。
ライフスタイルの変化には柔軟に対応して
子供が産まれた、マイホームを建てる事になった、どちらかが仕事を辞める事になった…など、生活に大きく影響するような変化を迎えたら、柔軟に対応しなくてはいけません。
時には、財布を一緒にしたほうが良い場合もあるでしょう。
自由に使えるお金が減るかと思うとストレスだから…と、ライフスタイルが変化しても別財布システムを無理に続けようとしてしまうと、それだと家計が回らなくなってしまいます。
たとえば、子供が産まれて妻が仕事を辞めたにも関わらず、夫が家に入れるお金が変わらなかったら困ってしまいますよね。
ライフスタイルの変化によってお小遣いは減ってしまうかもしれませんが、それに代わる幸せがあります。結婚する事で何を失い、何を得るのか、改めて考えてみましょう。
曖昧な役割分担はトラブルの元
財布は別で、支払いはどちらか払えるほうが…という、ゆる過ぎるルールにしてしまうと、揉めるリスクはかなり高くなります。
大まかにでも誰が何を払うかを決めておかないと、多く支払っているほうが不満を抱くようになってしまうので注意してください。
貯金の計画はしっかり立てる
別財布にするなら、生活費の振り分けだけではなく、貯金という項目をしっかり作って2人で貯めていきましょう。
相手が貯金しているだろう…という思い込みでは、人生設計を立てられません。
別財布で結婚生活を送って20年。夫はそれなりに貯金をしていると思いきや、いざ確認してみるとほとんど貯めてなかったなんて事態になったら…。こんな恐ろしい事はありません。
【先輩に学ぶ】結婚すると、どんなお金の悩みを抱えるの?
結婚生活は愛情だけでは続けていけないとは、よく言われている事ですが、お金の問題はまさに愛情ではどうにもならない問題のひとつです。
結婚を控えているあなたが、お互いが納得できて、円満に家計を経営していくためには、先輩たちがどんな悩みを抱えているかを知っておくべきでしょう。
今の時代って…夫が妻を養わない仕組みになっちゃったの?
夫婦の財布を別々にしているというのは珍しくない時代になりました。ですが、結婚後はパートをするなどして収入が減る予定の女性からすると、不安でいっぱいになりますよね。
やはり財布は一緒にしたいと思う人も多いでしょう。
中には「なぜ妻を養う義務があるのか」と疑問を持つ男性もいますが、多くは「自由に使えるお金が欲しいから」「仕事への意欲が湧くから」「養うのは当然だが、自分で管理したいから」といった理由があって、別財布に魅力を感じています。
必ずしも養いたくないから別財布…ではないという事です。
別財布という概念がない人だと、じゃあなんで結婚するのよ?と不満に思ったりするものですが、もしもパートナーから別財布を提案された場合は、まずはその理由を確認してください。
別財布であっても生活費は夫婦で協力し合う…が前提
日本の法律には「日常の家事に関する債務の連帯責任」というものがあります。
夫婦が同居し、日常生活を送る上で必要となる物を購入した際、その出費は夫婦が一緒に支払っていく義務の事です。
たとえば、妻が自分名義のクレジットカードを使って食品を購入をした場合、夫にも支払う責任が生じます。
数十万円もするブランド物など生活には関係ない場合は、さすがに支払い義務は生じませんが、生活費は夫婦でやりくりしていくものと法律で決められているんです。
夫と妻、どちらが管理するのがベスト?
この疑問については、夫か妻か…という事ではなくて”お金の管理能力が高いほうはどちらか”という視点で、管理者を決めたほうが上手くいきます。
・利息や手数料、コンビニでの出費など、小さなムダを排除するのが得意
・浪費と消費と投資を明確に区別している
・お金をかける部分と、きっちり締める部分がはっきりしている
・ローンを組む時は慎重に検討する
・節約術を勉強するのが好き
・家計簿をつけるのが苦ではない
・ポイントカードが大好き など
特に、収入がそれほど多くは見込まれない場合、少ない予算であらゆる支払いを済ませていく必要がありますから、計画性のない使い方はできません。
貯蓄をするにしても、浪費家が管理するとどうしても失敗するリスクが高まってしまいます。
ただ、どちらが管理するにしても、お金の流れが見えるようにする事と、定期的な話し合いを持つ機会を作る事は大切です。
妻が財布のひもを握ると、夫の働く意欲を奪ってしまう…?
結婚してみないと分からない事はたくさんありますが、自分の収入を好きに使えなくなる事は結婚する前から分かっています。
ですから、妻が財布のヒモを握るからと言って、仕事への意欲に直接影響するというのは考えにくいです。
ただし、稼いできて当たり前、お小遣いは少なくて当たり前、趣味にお金が使えなくなるのは当たり前…という考えを押し付けてしまうと、夫としてはやはり『なんのために働いてるんだか…』という気持ちにはさせてしまうでしょう。
当たり前ではなく、感謝する気持ちを忘れてはいけません。毎日の習慣として感謝の言葉をかけてあげると夫も働いている甲斐があるってものです。
定期的にお小遣いUPを検討して
夫が働く上でのモチベーションは、やっぱりお小遣いの額ですよね。
もちろん、家族のために働くというのは一番にありますが、男性は結婚しても自分の時間や趣味を大切にしたいと思うものですから、お小遣いのUPは仕事への意欲に繋がります。
給料が上がった、出世した、ボーナスが出たという場合は、ぜひ検討してみてください。
また、お小遣いの中に昼食代を含んでいる家庭は多いですが、お弁当を持たせてあげるとその分、自由に使えるお金が増えるので、協力してあげるのも喜ばれると思います。
お小遣いが少なすぎると出世に影響するかも?
お小遣いが少ないと、上司や部下との付き合いが悪くなってしまいますし、スキル向上のための投資ができません。
また、洋服代もお小遣いから出すという場合には、身だしなみにも影響する事になってしまいます。
お小遣いを十分に渡すというのは、夫の出世を応援する事にも繋がりますので、節約ばかりに気を取られないよう気をつけましょう。
もしくは、被服代や飲み代、自己投資に関しては、お小遣いとは別で予算を組むというのもおすすめです。
夫へのお小遣いの平均はひと月に約4万円(新生銀行調べ/2012年)、理想とされるのは収入の1割程度になります。
まとめ
お金の問題をクリアしていくためには、夫婦がそれぞれ経営者の視点を持つ必要があります。
贅沢でなくてもお金に困らない程度に生活したい、人生設計に合わせて貯金もしていきたい、妻と夫、それぞれの自由も欲しい…。
こうしたあらゆる課題を経営者になったつもりで眺めてみると、色んな発見がありますし、円満な夫婦関係を築いていけます。
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