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【事実婚のメリットとは】デメリットが多い?世間から認められない?Q&A


パートナーとのつながりは、必ずしも婚姻関係で証明する必要はありません。

婚姻関係を結ばない・結べないカップルは事実婚という選択肢があるからです。

事実婚は税金面で見ると、法律婚の夫婦よりも多く納めなくてはいけないというデメリットがあります。周囲の理解を得られにくいという側面もありますし、子供ができたら、2人だけの問題ではなくなります。

ここではデメリット面も詳しくお話しますが、その情報を取り込む前に、あなた自身は結婚という制度をどう捉えているのか考える機会を持ちましょう。

事実婚の表面的なメリットとデメリットを把握しても、あなた自身が何に縛られているのかが分からなければ、心のモヤモヤは晴れません。

この記事は

「結婚って何のためにするんだろう?」
「結婚したくないと思う私はおかしいのかな…」

そんな風に悩んでいる人の肩の荷を少し軽くなるようなQ&Aを集めました。

法律婚との違い、子供やお金の問題、そして考え方や気持ち在り方、夫婦関係とは?などなど。学ぶべき部分はしっかり勉強して、不要なものはどんどん手放していきましょう。

Q.事実婚で子供が産まれるとどんな問題があるのですか?

事実婚カップルの間に誕生した子どもが法的にはどう捉えられるのかを気にする人は多いです。特に心配なのは、子供が健やかに成長できる環境を用意できるのか?という点だと思います。

事実婚の間に生まれた子供が、法的にどう扱われるのかを解説していきます。

女性は自然に母親だと認められるけど、父親はそうじゃない

「非嫡出子(ひちゃくしゅつし」という言葉を見聞きしたことはあると思いますが、これは「法律婚ではないカップルの間に誕生した子供」を指しています。

非嫡出子と嫡出子(法律婚カップルの間に誕生した子供)の最大の違いは、父親の存在です。

母親は出産することで二人は親子であると自動的に認められますが、男性の場合は父親であることが分かる要素がパッと見、ありません(もちろん、子供が父親似であるといった要素はありますが、あくまで法的に…という意味です)。

それを言えば、父親である証明というのは、法律婚を選んだ夫婦であっても見た目ですぐに分かるものではありません。

ですが、法的には「婚姻中に妊娠した子どもだから、きっと夫の子供だよね?」という前提があるので、特に何かする必要もなく自然と父親になれるのです。

民法772条」
1.妻が婚姻中に懐胎した子は、夫の子と推定する(※懐胎(かいたい):妊娠のこと)
2.婚姻の成立の日から二百日を経過した後又は婚姻の解消若しくは取り消しの日から三百日以内に生まれた子は、婚姻中に懐胎したものと推定する(引用:WIKIBOOKSより)

もしも、婚姻中に別の男性との間に子供が産まれたとしたら、婚姻関係にある夫は「私の子供ではない」と否認しないと、法的には自分の子供として扱われます。

事実婚で父親として認めてもらう方法

当然、事実婚であっても父親であることを法的に認めてもらうことは可能です。

その方法は「認知すること」です。認知によって、父親との親子関係が法的に成立します。

認知することで、子供の戸籍には父親の名前が記載されます。そしてもうひとつ非常に大きいのは扶養義務が発生することです。

扶養義務とは、子供を育てていくために必要なお金を用意しなくてはいけないという義務。これは事実婚を解消しても、効力がありますので、養育費の請求も可能になります。

それからもうひとつ、認知をしていれば父親が亡くなった場合、子供には財産を相続する権利が与えられます。

このように認知するという行為は、父親になれるだけではなく、子供にも必要な権利を与えられるので、メリットは大きいです。

認知をする際の手続きは、まだ生まれていない内から可能で、市区町村窓口に届け出を提出します。

【届け出に必要なもの】
認知届・父親の印鑑・(本籍地以外の場合)父親か子供の戸籍謄本・身分証明書※詳しくは、お住まいの市区町村窓口に確認してください。

事実婚だと金銭面の問題が多くなるって本当ですか?

お金の問題というのは、税金面や社会保険、生活費、養育費、ローン、生活費、慰謝料、財産分与など、様々なところでお金が絡んできます。

税金面は事実婚カップルに厳しい…

法律婚だと、配偶者控除や配偶者特別控除が受けられるので、所得税が安くなるというメリットはありますが、事実婚の場合は優遇してもらえる特例はありません。

所得税だけではなく、贈与税、相続税といった税金も、本来配偶者に適用されるものが適用されないという現実があります。

ひとつ得することがあるとしたら、夫(妻)が個人事業主の場合で妻(夫)も一緒に働いているというケース。法律婚だと配偶者に支払うお給料は一定の条件をクリアしないと、経費にすることができません。

一方、事実婚の場合は、パートナーに支払った分のお給料をそのまま経費にすることが可能です。

社会保険は法律婚と変わりはないが手続きが多少面倒

税金面と違い、社会保険は法律婚と同じように扱われます。条件を満たせば扶養に入ることもできますし、第3号被保険者になることもできます。

ただし、戸籍上で夫婦であるという証明ができないため、手続きは法律婚よりも面倒だと感じることもあるでしょう。事実上の夫婦として認めてもらうには、2人の戸籍謄本や住民票といった書類が必要になります。

スムーズに手続きを進めるためには、住民票の続柄を「夫(未届)」「妻(未届)」としておいたほうがいいです。

「夫(未届)」「妻(未届)」にするための手続き

住民票の続柄を「妻(未届)」と記載してもらうための手続きは簡単です。

市区町村役場でお互いが独身であることや、再婚禁止期間ではないかの確認取れれば、記載してもらえます。

Q.事実婚のメリットとデメリットは何ですか?

事実婚のメリットとデメリットというのは、その人の考え方や価値観、経済状況、家族構成、周囲の反応などなど…様々なことが関係してきます。

そのため、これがメリットですよ、デメリットですよとは一概にはいえないのですが、一般的に受け取められているメリット・デメリットを挙げていきます。

事実婚のメリットとデメリット

メリット
事実婚を解消しても戸籍に×がつかない
相手の親族と距離を置いて付き合える
夫婦という形に縛られずに生活を営むことができる
(主に女性の場合)苗字を変えずに済む
(主に女性の場合)自分の親に何かあってもすぐに行動に移せる
戸籍や家族の形に縛られずに自由な生き方を選択できる
お互いの働き方・生き方を尊重できる
デメリット
法律婚夫婦と比べると、税金の負担が大きい
子供の認知や遺産の相続など、わざわざ手続きが必要
周囲からの理解を得るのが難しい
公的な手続きなどで、事実婚であることを証明するのが面倒
子供ができると、事実婚を選択したことで風当たりが強くなるケースが多い
離婚のハードルが低い
遺言を残さないと夫婦間の相続権は発生しない
パートナーを生命保険の受取人に指定できない可能性が高い

ザッと挙げてみましたが、人にとってはメリットに分類している項目がデメリットに思えたり、その逆もあるでしょう。もしくは、それって事実婚の夫婦だけにあるメリットじゃないよね?という項目もあったでしょう。

たとえば、メリットにある「戸籍や家族の形に縛られずに自由な生き方を選択できる」ですが、これは法律婚の夫婦にだってできることです。どう生きるか?という大きなテーマの前には、法律婚か事実婚かはさほど影響力がありません。

では、一般的にいわれている事実婚のメリットにこの項目が加わることが多いのはどうしてでしょうか。

それは恐らく、どんな気持ちを強く持っているかが関係しています。

事実婚を選択する人というのは、自分の人生を自分で考えて生きていきたいという気持ちが強いのではないかと推測します。

一方、法律婚をした夫婦は、枠の中に入り、夫として妻として、父親として母親として、役割分担をして家庭を回していこうという覚悟を持って入籍するという気持ちが強いのではないかと思います。

どちらが良い・悪いではなく、何に重点を置いているか?ということですね。

事実婚の最大のメリット・デメリットとは

上で、事実婚のメリットとデメリットを挙げていきましたが、改めて最大のメリット・最大のデメリットは何か考えてみましょう。

最大のメリットは【カスタマイズしやすい】

法律婚には長い歴史があります。家族との関わりや夫婦の在り方が枠組みとしてある程度は出来上がっていて、その枠組みの中でその夫婦らしさ、家族らしさが見えてくると思います。

ですが、事実婚はまだまだ選択する人が少ない新しい形です。歴史を作っていく側になりますから、分からないことだらけです。

不安や責任も大きく感じるでしょうが、それらをクリアできれば、刺激的でより自由に2人の生活をカスタイマイズしていけます。

たとえば、事実婚を選択したある女性は「自分の親を一番大事にしたい」という思いがあるといいます。法律婚において女性は、お嫁に行くという解釈になりますから、夫側の親を一番に考えなくてはいけない印象を持ちます。(実際にはそうでないケースも多いでしょうが)

自分の親を大事にしつつ、パートナー側の親ともいい距離感で付き合っていきたい。それを事実婚という形で実現しようとしているのです。

女性で一人っ子、親が頼れるのは自分だけという環境の人は、お嫁に行ったらうちの親はどうなるんだろう…という不安は少なからずあるはずですから、気持ちが分かると思います。

世間のマイナスな反応と上手く付き合えることができれば、事実婚は親との関係性だけではなく、夫婦関係の在り方を根っこのほうからカスタマイズできるので、それが生きやすさに繋がるのではないでしょうか。

最大のデメリットは【世間の「なんで?」に備えなくてはいけない】

「結婚します」と宣言したら周囲の反応は「おめでとう!」が第一声で、その後に「結婚する決め手は?」なんて聞かれることはあると思いますが、「どうして結婚するの?」と質問されることはあまりないでしょう。

ですが、事実婚の場合は「事実婚します」と言えば、きっと「なんで事実婚を選んだの?」と質問されるのは避けられません。

そこには何か強いこだわりや深い事情があるから、わざわざ事実婚を選んだのだろうと解釈されるからです。

それを当人たちも想定していますから、なぜ事実婚をしないのだろうと深く掘り下げて考えます。心の中にある言語化できない感情も、他人に伝えるところまで落とし込む作業をしていくのです。

ものすごい年が離れているとか、十代の若さで…とか、世間から見て特殊だと思われるようなケースは別として、法律婚という形は、基本的に2人の気持ちを重視できます。

周囲になぜ結婚するのかを説明するよりも、結婚してこれからは2人で頑張っていきます!という決意表明のような言い方が多くなるでしょう。

友達であれば理解してもらえる人たちと密に付き合っていけばいい話かもしれません。

ですが、親や親せきには理解してもらえないと困ることが増えるでしょう。特に親は重要です。

法律婚が当たり前の時代で生きてきた親世代に、事実婚は「わがまま」「無責任」と思われても仕方ありません。

そこから、こんな夫婦の形もあっていいのかなと思わせるまでには、時間と言葉を重ねていく必要があります。

Q.内縁関係と事実婚って意味は同じですか?

事実婚と内縁関係は、入籍せずにパートナーと人生を共にするという点では同じです。ですが、なぜこの形を選んだか?という点では違いがあります。

事実婚は、入籍しないという意思があって選択するのに対して、内縁関係は何らかの事情があって、入籍したくてもできない場合に選択するという意味合いがあるようです。

たとえば、親の同意が得られないとか、お互い実家の跡継ぎであるために、内縁を選択するという形ですね。

法的にはどちらも同じ扱いですし、以前なら内縁と表現されそうなケースでも、事実婚と言われることが多くなってきました。

Q.あとから法律婚に変更することはできますか?

しばらくは事実婚がいいけど、子供ができたら籍を入れたいという人もいますし、パートナーと一緒に生活していく中で価値観が変化し入籍を…と考えるケースもあります。

事実婚から法律婚に切り替えることはもちろん可能です。

生活していくと人生設計はどんどん形を変えていくものですから、2人にとってメリットが大きいほうを選択してください。

事実婚を選択する人の理由はどういったものですか?

事実婚は入籍はしないという意思の元、人生を共にするという選択ですから、新しい夫婦の形です。

そのため、事実婚を選択すると、世間の目が気になりますし、『こんな理由で選択してもいいのかな…』といった不安を抱えている人もいると思います。

ですが実際は、深く深く考えて事実婚を選択したケースもあれば、何となくノリで!という軽い感じの人たちもいます。事実婚を選択した人の理由をザッと挙げていきます。

・子供はほしくないので籍を入れる意味を感じない
・仕事中心の生活を送りたい
・自分の親の面倒を見たい
・姓を変えずに済む
・精神的な自由を感じられる
・関係を解消するときも戸籍に×がつかない
・法律婚(嫁に行くこと・戸籍制度など)に抵抗がある
・入籍することの重要性を感じない

価値観や事情は人それぞれですから、どんな理由であっても2人が同じ気持ちであれば、事実婚という選択肢もありですよね。

理由がどうというよりも、大切な人たちと結婚の形についてたくさん話し合うことが一番重要なのだと思います。

事実婚と法律婚の違いは何ですか?

「税金面では控除がない」「父親になるなら認知の手続きが必要」「戸籍に×がつかない」など、ここまで読み進める中で、事実婚と法律婚の違いが少し見えてきたかと思います。

ですが、事実婚と法律婚の違いはまだまだたくさんあります。事実婚は法的にはどう扱われているのか、そして社会からどう判断されるのか、特徴を改めてまとめました。

  事実婚法律婚
手続き苗字は?変わらない夫か妻、どちらかの苗字を名乗る
住民票の続柄は?「妻(未届)」「夫(未届)」「妻」「夫」
職場届け出の必要は?特にない(苗字の変更など)届け出の必要がある
手当・お祝い金は?会社の方針によってはもらえない場合があるもらえる
生命保険受取人の指定は?お互いを指定できない場合がある(事実婚+養子縁組をすることでスムーズに手続きできる)お互いを受取人に指定できる
医療保険指定代理請求人になれる?事実婚+養子縁組をしていないとほぼなれないなれる
住居賃貸に住める?貸主次第住める
共同名義での住宅購入は?お互いの貯金だけで購入するなら可できる
住宅ローンを組んで共同名義で購入するのは?
ローンが絡むと共同名義で購入するのは難しいできる
妻の収入も考慮して借入可能額を増やすことは?銀行からの融資は難しい(フラット35なら可能)できる
子供子供の親権は?共同で親権を持てない。原則として母親が持つ。認知することで父親が持つことも可能共同で親権を持つ
親子関係は?父親は認知届の提出が必要自動的に父親・母親として認められる
遺産相続の権利は?母親の相続人にはなれるが、父親の相続人になるには認知の手続きが必要自動的に両親の相続人になれる
養育費の請求は?認知していないと父親には請求できない請求できる
子供の苗字は?母親の苗字になるが、手続きで父親の苗字にすることも可能父母どちらかの苗字を名乗る
税金控除は受けられる?受けられない受けられる
相続相続権は?お互いの相続権がない(遺言があれば可能)夫婦間の相続権が認められる

まとめ

日本では、自然にいけば入籍して結ばれることで夫婦になります。2人だけではなく、世界を広げてお互いの家族や親せきとのお付き合いもスタートするでしょう。

事実婚を選択する人は、こうした結婚制度に対する何らかの抵抗感があったり、色々思うところがあるのでしょう。自分が何にこだわっているのかを深く掘り下げて考えている人は多いです。

ですが、そのこわだりに自分自身、「わざわざ法律婚をしない理由になるのだろうか?」と不安になることもあるかもしれません。もしくは周りに「そんなことで事実婚にするの?」なんて心ない言葉を言われることもあるでしょう。

事実婚をした夫婦の中には、はじめこそ強いこだわりがあったものの、パートナーと共に生活していくことで次第にこだわりがなくなっていき、法律婚を改めて選択したというケースも少なくありません。

こだわり過ぎなのか?考え過ぎなのか?

その答えは2人の生活の中にあります。

夫婦生活は始めてみないと分からないことも多いですし、子供が生まれたら大きく心境が変わることもあります。

周りの人や環境に縛られていると感じる人の多くは、きっと自分自身を縛りつけていると思います。それを事実婚によって緩めることができるのなら、挑戦してみる価値はあるのではないでしょうか。

悩みや迷いが大きいのであれば、事実婚に関する法律本や、事実婚経験者の本などを読んでみても、自分の気持ちが整理しやすいと思います。

事実婚のメリット・デメリットを把握し、パートナーとよく話し合ってみてください。


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