「子連れ再婚がうまくいかないのは、子供がいるから?」シングルマザーに考えてもらいたいこと4個
「子連れ再婚はうまくいかない」と聞いて、そうだろうなと頷く人は多いでしょう。再婚相手が子供をどう思うのか、子供が新しい家族の形をどう思うのか。そして、うまくやっていこうと決意したけど、うまくいかないことの連続だったらそれでも頑張れるのか…。
夫婦の関係性を作っていくのと同時進行で、夫婦で子育てをしなくてはいけないというのは、いくつものハードルがあります。
ですが、子連れ再婚がうまくいかないのは「子供がいるからだ」と言っているだけでは、本質が見えてきません。もちろん、子供は関係するでしょう。ですが、考え方次第でもっと楽になれたという側面はあります。
ここでは、子連れ再婚がうまくいかない理由を挙げ、気持ちがラクになる考え方を提案します。シングルマザーが抱えてしまいがちな悩みや迷いを解消する手がかりになれば幸いです。
目次
1.遠慮ばかりしてしまうと、深い関係は築けない
子連れ再婚のスタートは、全員が遠慮をしてしまってギクシャクするというのはよくある話です。新しい家族の形に戸惑い、自分のポジションがいまいち分からずに遠慮してしまうのです。
今回のテーマである子連れ再婚に限った話ではありませんが、遠慮がちな人の心理には次のようなものがあります。
・迷惑をかけたくない
・遠慮すべきだと思っている
・相手と本気でぶつかるのが怖い
・嫌われてしまうことが怖い
・相手からの歩み寄りを待っている
・相手にものすごく気を使っている
共通して言えることは、遠慮しては深い関係…つまり家族にはなれないということです。
その理由をもう少し掘り下げていきましょう。
相手も言いたいことが言えなくなってしまう
我が子は当然愛しているけれど、子連れ再婚ということで引け目を感じてしままって、それが遠慮に繋がってしまうという女性は多いです。こういう心理状態の人は、とにかく繊細で傷つきやすいです。相手もそれを肌で感じるので、言いたいことが言えなくて遠慮してしまいます。
言いたいことがあっても言えないというのが、どれほどのストレスなのかはあなたも想像できると思います。積み重なっていくと、イライラ・ソワソワと落ち着かなくなっていきます。いずれは一緒にいることが苦痛になってしまうでしょう。
相手からの歩み寄りを待つようになる
遠慮ばかりしていると、いずれは自分から行動を起こせなくなってしまいます。そうすると、相手からの歩み寄りをひたすら待つようになり、思い通りの展開にならないと不満を感じるようになってしまうのです。
はじめは相手に悪いから…と思っていたはずなのに、不思議な変化ですよね。
この場合、結果的にのんびりするだけで一日が終わってしまったら、あなたは悲観的に考えてしまうのではないでしょうか。「ずっと待ってたのに…」「子連れ再婚だから休みの日でも遊んでもらえないのか」と。
子連れであることを気にしているのは自分自身で、それが引け目となり遠慮しているのも自分自身。なのに、言いたいことを言えずに、勝手に期待し、期待通りではなかったら悲観的になる…。
こんな悪循環を作ってしまったら、うまくいくわけがありません。自己完結でお相手とコミュニケーションを取ろうとしていないのですから。もはや子連れであることは関係ありません。
相手からの歩み寄りを待つということは、言い換えれば”相手からのアクションを期待している”ということなのです。これって相手にとっても苦痛ですよね。
表向きは遠慮しているように見えますが、実際には勝手に期待して待っているだけ。あなたはこんな落とし穴にはまらないでください。
自分の気持ちを伝えることができないし、相手の気持ちも分からない
遠慮ばかりしてしまうと、本音を伝えることが苦手になりますし、相手の本音を知ることも怖くてできません。加えて、相手から見たあなたは「何を考えているか分からない人」と映るでしょう。
本音で気持ちを伝え合うことができなければ、信頼関係を築いていくことが難しくなっていきます。
【対処法】遠慮がちな性格の人は素直になることがカギ
遠慮がちな性格の人は、よくいえば謙虚ですが、見方を変えれば素直になれない人ともいえます。
遠慮がちな人に遠慮するなと言われても、困ってしまうと思いますので、もう少し具体的に対処法をご紹介します。
「ごめん」よりも「ありがとう」を増やしていく
遠慮がちな人は、とにかく謝ってばかり。何も悪くない時だって「ごめんね」がセットになってしまいます。
だけど、考えてみてください。
「子どものことを気遣わせてごめんね」と言われるのと、「子どものことを気遣ってくれてありがとう」と言われるの、どちらの方が気持ちが良いですか?
ごめんをありがとうに変換するだけで、ガラッと印象が変わります。
謝っている時のあなたはうつむき加減で眉間にシワを寄せて、思いつめたような表情をしているでしょう。感謝している時のあなたは、笑顔でエネルギー溢れた魅力的な表情をしているはずです。
たとえ反射的に「ごめん!」と出てしまっても、最後に「ありがとう~!」と付け加えれば効果はあります。終わりよければすべてよし!ですから。
人の好意を素直に受け入れる
遠慮がちな人は、人からの好意を素直に受け取れないことが多いです。
社交辞令で言っているだけかもしれない…と考えると、ついつい遠慮してしまう、ということもあるでしょう。
ですが、逆の立場になって考えてみてください。
拒絶…は言い過ぎかもしれませんが、何度も断られると、はねつけられているような気がするのではないでしょうか。
イヤだと思うことを無理やり受け取る必要はありませんが、人の好意は感謝の気持ちとともに受け取っておく…が基本です。
小さなお願いごとをする
小さなお願いごとをするのも、遠慮がちな人にはいいリハビリになるでしょう。「美容院に行きたいから、二時間くらい子供を見ててもらえない?」とか、もっと小さいのであれば「そこの醤油取って!」でもいいと思います。
お願いごとをするということが、重要です。
2.尽くしすぎると、相手は調子に乗るばかり
シングルマザーの中には、子連れであることを申し訳ないという思いから、パートナーに尽くしすぎてしまうところがあります。
確かに、一人身と付き合うよりも自由に使える時間が少なく、経済的にも制限がありますので、相手に負担をかけてしまう部分はあります。
ですがだからと言って、尽くすことでその穴を埋めようとするのは、絶対にやってはいけません。
仮にあなたが尽くしすぎてしまうと、相手はこんな風に変わってしまいます。
・あなたを見下す
・どんなに尽くしても物足りなさそうにする
・態度が冷たくなる
・あなたを自分の思い通りに動かそうとする
・愛情が薄れていく
尽くされると、男は高確率で調子に乗ります。それはつまり、ダメ男を作り出してしまった…ということになってしまうのです。
大きい子供が増えてもっと大変に…
もしあなたが尽くし体質のまま、子連れ再婚に踏み切ってしまったら、「もう一人大きな子供を迎え入れた」と思ったほうがいいです。
尽くされることが当たり前になっていますから、あなたの苦労や疲労は目に入りません。あれをやって、これをやってとお願い(命令?)され、あなたは息をつく間もないくらい、忙しくなってしまうでしょう。
女性としての自信も失ってしまう
尽くされることに慣れた男は、心無い言葉を吐いたり、雑に扱ったりする可能性が高くなってしまいます。
尽くしすぎることによって対等な関係ではなくなり、上下関係ができるので、女性としてのプライドをズタズタにされたような感覚に陥るでしょう。
子連れ再婚を成功させて頑張ってきたのに、尽くせば尽くすほどに女性としての価値を下げてしまうなんて辛い事実ですが、目を背けるわけにはいきません。
【対処法】尽くす女をやめるには自分優先に生きる
尽くす女をやめるには、尽くさなければいい、という簡単な話ではありません。
尽くすことが愛情表現だと思い込んできた女性からすると、止めろと言われても困ってしまうでしょう。ですが、尽くす女は最終的にこんな結末を迎えてしまいます。
せっかく努力するなら、報われる努力がしたいですよね。そこで、尽くし体質な女性にやってもらいたいのが「脱尽くす女作戦」です。
・自分の考えを大切にし、意見を言う
・彼のパートナーになるのであって、母親にはならない
・相手に合わせるばかりではなく、「私はこんな人間です」と伝える努力も忘れない
・自分の面倒くさい部分も隠さない
・彼に愛されているというサインをできるだけ多く見つける
・相手の心を満たしたいと思うなら、先に自分の心を満たす
尽くす人というのは、自信がなく、愛情や満ち足りた感覚に飢えていることが多いです。尽くすことで、その飢えが解消されると思うから、やめられないのです。
大切なのは、自分で自分を満たしてあげること。誰かを幸せにしたいなら、まずは自分が幸せになってください。そのための努力を惜しんではいけないのです。
3.知る努力を怠ってしまうと「こんなハズでは…」と後悔することになる
離婚理由の調査を見ると、男女ともに性格の不一致が離婚理由の1位になっていますが、これってよく考えてみると、当たり前のことなんですよね。
性格・考え方・価値観が一致する人と出会うこと自体無理な話ですし、一致する人を探す必要ももちろんありません。
真逆の性格でも仲良く生涯添い遂げる夫婦もいますし、心理学でも関係を深めるのに大事なのは、お互いの違う部分と言われているのですから。
では、どうして離婚理由に性格の不一致が挙げられるのでしょうか。
問題は考えの押し付け合い
性格・考え方・価値観が違うこと自体は、実は大きな問題ではありません。
問題なのは、違う部分を否定して、自分の考え方や価値観を押し付け合おうとすることです。要するに、善悪をつけようとすること。
たとえば、経済的にゆとりがない家庭の場合、借金をしてでも子供には一流の教育を受けさせたいと思う人もいれば、今できる精一杯をやってあげることが親の務めだと考える人もいます。
これは、どちらの考えも間違いではありません。
ですが、お互いを知る努力をしない夫婦は、自分の考えが善であると主張するどころか、相手の考えを悪だと否定してしまいます。
こうなると、ケンカにならないほうがおかしいですよね。
そもそも、男性と女性はお互いに理解できないような部分がたくさんありますから、考えの押し付け合いをする人同士だと、喧嘩が絶えない状態になってしまうのです。
【対処法】理解しようとする気持ちが大事
「そんなこと言われても、相手の言っていることは到底理解できない!」と言う人もいるでしょう。
確かにそうかもしれませんが、ここで問題なのは理解できないことではなく、理解しようとしないことです。
人は不思議なことに、分かってくれていると感じるだけで、相手の言っていることを受け入れようとするものです。特に、女性ならその傾向は強いでしょう。
普段の何気ないコミュニケーションが大切
理解しようとしても、とても納得のいかないような暴論だと、受け入れがたいと感じることもあるでしょう。
そんな時に支えになるのが普段のコミュニケーションです。
シングルマザーの再婚となると、過去に失敗したことや子どもがいることの劣等感などから、コミュニケーションを重く捉えてしまうかもしれませんが、難しく考えることはありません。
おはよう、おやすみ、ありがとう、いただきます、ごめんなさいなどの挨拶を心掛けるだけでも、家庭内の不穏な空気は解消されるものです。
どんな時でも、感謝の気持ちと、一緒にいられる幸せを大切にしたいものです。
4.方向性を合わせる努力をしないと、ケンカが増える
考えの方向性を合わせることは簡単なことではありません。どんなに性格や価値観の似ている人同士でも、考え方の違いで衝突することはあります。
子連れ再婚するということは、相手にはいきなり父親になってもらうということです。その時にぶつかりやすいのが、子育てに関すること。
長いこと一緒に居たら関係を築けるだろう、今良い関係を築いているから大丈夫だろう、というように、希望的観測で再婚を決めてしまうと、後悔することになるかもしれません。
向かう先がバラバラだと必ず溝ができる
あなたにとっては最愛の子どもでも、再婚相手にとっては血の繋がらない子どもです。
もし、再婚を考えている相手が子育てに無関心なら、結婚したら変わるだろうとは思わないことです。きっとすぐに溝ができてしまうでしょう。
方向性の違いは、時間が経過するごとにどんどん大きくなってしまうものですから、最初は表面化していなくても、後で必ずぶつかります。
また、今は連れ子を愛していても、自分の子どもができた途端、連れ子よりも自分の子を愛してしまう、いわゆるえこひいきをしてしまうことも珍しくありません。
お互いの向かう先は本当に同じなのか、同じでないなら、どうやったら協力し合えるようになるのかについて、定期的に話し合う習慣を作り、問題を放置しない努力が重要になってきます。
【対処法】考えを合わせていくには柔軟さが必要
考えの方向性は、完全一致させる必要はありません。
相手の言い分を受け入れたり、あなたの言い分を受け入れてもらったり、お互いの言い分の真ん中を目指してみたりと、試行錯誤することが大切です。
この試行錯誤が、考えの方向性を定めてくれます。
相手の考えに対して、否定的な反応をしない
自分の考えとは違うことを言ってきた場合、思わず「でも…」と言ってしまうなら、気を付けてください。
最初の一言に否定的な要素を入れてしまうと、それだけで相手を不快な気持ちにしてしまいます。
相手の意見が自分とは違っていても、最初の言葉は「そうだね」「それは確かに」といった、肯定的な言葉から入ると、この後の話がスムーズに進めやすくなります。
意識して欲しいのは、意見を通すのではなく伝えること。
意見を通そうとすると、直接的に相手を否定してしまったり、自分の意見を強く言いすぎて、遠回しに相手の意見を否定してしまうことになります。
相手の意見を聞き入れ、自分の意見を伝えるのを意識しながら話し合いをしてみてください。
まとめ
子連れ再婚は、今回挙げたこと以上にたくさんの問題があります。
子供の気持ちとどう向き合うとか、お互いの親にはどう歩み寄ろうとか、家族の時間をどう大切にしていくかとか…。細かいことを言えば、もっともっと出てくるでしょう。実際、子供のことが原因でうまくいかないケースもあります。
ですが、だからこそ、子供が直接的に影響しない部分の問題はできるだけ小さくしておくことが大切なのです。
遠慮しすぎない、尽くしすぎない、お互いを知る努力を怠らない、考えの方向性を合わせる…この4つは、あなたの心がけで大きく変えることができます。
子供がいるから遠慮してしまう…ではなく、幸せな家族になるためには何ができるかを考えていきましょう。
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